一般質問     2004.9.21

 小出町議会としての最後の定例議会にあたり、日本共産党を代表して高橋町長に質問を行います。

 まず、合併後の魚沼市をめぐる諸問題についていくつかおたずねいたします。

 この合併は、住民大多数の同意を得たうえでの合併ではありません。県内でも全国でも、いま至る所で市町村合併にむけた話し合いや準備が進められておりますが、非常に多くの自治体で、住民投票や全住民対象の意向調査などが行われており、合併するにせよしないにせよ、投票や調査の結果にあらわれた住民多数の意志に従って事が運ばれるのが最近の流れであります。しかるにわが小出町をふくむ北魚沼6町村のあなたがた町村長たちは、全住民対象の意向調査をすることもなく、徹頭徹尾「合併先にありき」の方針を押し通して今日に至りました。地方自治体は住民のために存在するものであり、自治体の将来の進路は、住民の総意にもとづくべきであるという、至極当たり前の常識さえ持ち合わせているならば、このような住民無視の態度はとれないはずであります。私には理解することができません。
 またこの間、合併の可否の最終判断は住民の総意にもとづくべきであるとの立場で議員提案された住民投票条例案を、まともな質疑討論さえも抜きにして、否決し葬り去ったわが小出町議会の態度は、合併の将来に大きな禍根を残すものであり、それに手を貸した議員諸氏の責任は極めて重大であります。私は、魚沼市の今後には数多くの困難が待ち受けていると思います。この困難を乗り越えられるか否かは、すべて住民次第であります。「みんなの総意で決めた合併なのだから力を合わせてがんばろう」となるか、「上に立つ人たちが勝手に決めた合併だ。行く末がどうなろうと知ったことではない」となるかは、まさに天地の違いであります。この合併によって生まれる魚沼市は、その初日から、イバラの道を歩く宿命を背負って誕生すると言わなければならないし、この舵取りにあたる市長の仕事は、極めて困難なものとなるでありましょう。高橋町長は、勇敢にも、この舵取り役に挑戦されております。どのようにこの困難に立ち向かうのか、その所信の一端をおうかがいしたいと思います。
 まずその第一点。現在の小出町は、面積わずか30平方キロメートルの、平地の多い土地に、13000人の人口を擁する、こぢんまりとまとまった町であります。一方、11月から発足する魚沼市は、4万5千の人口が、約950平方キロの広大な面積に散らばる、極めて人口密度の低い、市とは名ばかりの、山村自治体であります。小出町1平方キロあたりの人口密度が431人であるのに対して、魚沼市は48人であります。人口が密集した自治体と、人口が極めてまばらな、山間に小さな集落が点在する自治体とでは、どちらが行政効果を上げやすいでしょうか。どちらが住民サービスが行き届きやすいでしょうか。答えは明白であります。魚沼市において、小出町の場合と同等の行政サービスを、質・量ともに維持することは、それ自体が大きな困難をともなうことであると考えるものでありますが、高橋町長は、この困難な課題をいかにして成し遂げようとしているのか、これは基本的な問題であります。明白な方向性をお示しねがいたい。
 第2点。昨年の7月に法定協が決定した新市建設計画の主要事業一覧表によれば、挙げられている67事業のうち、事業費の金額が明らかにされているものが50件、その総額が5334600万円であります。その一方で、事業費未定とされている事業が17件あります。この17件の事業費が明確にならないと、新市建設計画の総事業費がはっきりしないわけで、きちんとした財政見通しも立てられません。未定とされている事業費はいつ明らかにされるのですか。すでにある程度固まっているのであれば、ここで明らかにしていただきたいと思います。

3点。国の財政難を地方への犠牲転嫁によって切り抜けようという小泉政権の方向にたいし、全国すべての都道府県、市町村の首長ならびに議長会から激しい反発の動きが起こっている状況はご承知のとおりでありますが、地方自治体の財政が、現実問題として、極めて厳しい事態に直面せざるを得なくなりつつあることも認めないわけにはゆきません。この厳しさは、日本中の自治体にかぶさる厳しさであって、合併したかしないかには関係ありません。
 そこで再び新市建設計画のなかの財政計画を見てみますと、歳出のうち、建設事業費の合併後10年間の総額は、6217800万円とされております。先ほど述べたような全体の財政状況を考えると、この額は実際には縮小を迫られる公算が極めて大であります。600億台が維持できず、500億台または400億台ということにもなりかねません。そこで話をもどして新市建設の主要事業でありますが、事業費未定が多すぎて推測の域を出ないのでありますが、私の試算では、建設事業に算入されるものの総額はほぼ500億近くと推定されます。そうするとどういうことになるか。合併後10年間の建設事業予算は、そのほとんどすべてが新市建設事業によって占められ、それ以外の建設事業にまわる予算はゼロということになってしまいます。こんなわけにはいきません。従って、新市建設事業計画は、その全体像が明らかにされるまえから、すでに見直しが迫られているということになりませんか。不愉快なことでありますが、多くの町村が、合併直前になって競い合うように基金をとりくずし、地方債を増額し、自治体負担によって赤字企業を整理する、こういうことがはやっておりますが、こういう状況になってくるとなおさら、新市建設事業の見直しは避けられないのではありませんか。高橋町長の見解をおたずねいたします。

 次の質問は防災体制にかかわる問題であります。まず最初に私は、今回の豪雨災害において、住民の生命財産を守るために、いち早く行動を起こし、昼夜を分かたず努力された関係地域の役員など関係者のみなさん、消防団その他関係当局のみなさん、そして、町長以下町職員の皆さんのご労苦に、敬意を表するものであります。
 さて、県央地域を襲った7.13水害において、避難勧告が住民に届かなかったことが問題とされております。水がひいたあと、一人暮らしの高齢者が家の中で水死しているのが発見されたなどという痛ましいニュースもありました。わが小出町7.16豪雨災害においても、旭町住民にたいする避難勧告が一部徹底しなかった事例が見られたと聞いております。幸い被害に結びつく事態には至らなかったものの、今後教訓とすべき材料も提供されたのではないでしょうか。災害の時には、近隣住民の助け合いが実際には大きな役割をはたすわけですが、事態が極めて深刻になった場合には、だれも自分のことがせいいっぱいで、近所の人々に目配りができないという事態も当然起こりうるのであります。そういう場合に、全住民の安全をきちんと保障するための体制が作られているかどうか、これは大切な問題であると思います。全住民へのもれのない通報体制、避難する場合の、高齢者、障害者への援護体制をどうするか、など、現在の体制ではまだ充分でない、改善すべき問題点があるのではないかとおもうのでありますが、いかがですか。見解をお聞きします。
 次に、魚野川、佐梨川、破間川などの洪水に関してでありますが、上流での水位の状況は刻々町へ通報される体制になっているのですか。どのような体制になっているか明らかにしていただきたい。

次におたずねしたいのでありますが、川の堤防の内側に、のり面に沿って、水位計というのですか、目盛りをきざんだものがつけられているのを見たことがありますが、増水の場合、警戒水位、危険水位との対比でいまどうなのか、どういう状態にあるのか、というようなことはそれをみただけではわかりません。警戒水位を超えたのか、危険水位に近づいているのか超えているのか、まだ大丈夫なのか、住民が見てもわかるような指標にしておくというのは大切なことではないでしょうか。関係当局と協議して実施に移す考えはありませんか。
 この問題の最後に、ダムの役割について見解をおたずねします。大雨が降ったとき、上流のダムが満杯になり、放流を開始したために下流の水害がひどくなったという例がよく報告されます。雨の降り始めは水をためておき、いよいよひどくなって洪水の危険が迫ったときに下流に水を流す、というのでは、ダムなどないほうがよい、という声が出てくるのはもっともであります。洪水との関係でダムの役割を町長はどう評価しておられるか、お考えをお聞かせねがいたい。


最後の質問は、まもなくピリオドを打とうとしている、312年に及ぶ平山県政に関わる質問であります。大方の予想として四選出馬はまちがいないと見られていた平山知事が、出馬しないことを表明したとき、「まだ若いのだし、やろうと思えばやれたのに、欲のない人だ」とか、「12年間を大過なく勤め上げて、きれいな引き際だ」などというほめ言葉もあちこちで聞かれました。しかし、新潟県政の実態は、「大過なく」どころの話ではありません。平山知事が就任した12年前には数千億円であった県の借金は、いまや2兆円をこえ、2007年度には、自治体にとっての破産宣告にひとしい赤字再建団体への転落の可能性が強いことが、県当局自身の試算によっても明らかになっています。赤字再建団体への転落は、過去にいちど新潟県も経験していることでありますが、国の施策をこえる県独自の事業はすべて実施不可能となり、県民生活におよぼす影響ははかり知れません。小学校低学年で実施されている30人学級は、関係者や父母に大いに歓迎されている事業のひとつでありますが、これなども実施不可能となってしまいます。平山知事は、この深刻な事態を誰よりも認識しているからこそ、地獄を見る前に、早々と逃げ出した、というのが真相であろうかと思います。
 どうしてこういう事態を招いてしまったのか、このことにたいする深い反省を抜きにして、これからあとの県政や知事の候補を論ずることはできないはずであります。この点において、12年間の平山県政を支えてきた、日本共産党を除くオール与党勢力の責任は極めて重大であります。私は、「土木費日本一、民生費全国最低」という新潟県政の悪しき伝統を、平山知事とそれをとりまくオール与党勢力が温存し、助長してきたことに、すべての問題の根源があると考えるものでありますが、高橋町長は平山県政の12年間をどのように評価されますか。見解をおきかせいただきたいのであります。

以上で私の質問を終わります。