魚沼市条例専決処分に反対する討論              2004.11.26


 私は、議案第1号
214件の条例を制定した専決処分に反対する討論を行います。

 市長職務執行者が専決した214本の条例は、このたびスタートした新生魚沼市のいわば骨格を定める重要案件であります。新市発足の初日から施行されなければならないという条件のもとで、専決処分によって制定されたことは、妥当な手続きであると考えますが、そのことによって、議会における審議が重要でないとか形式的でよいとかということにつながるものでは決してありません。

 重ねて申しますが、この214本に及ぶ条例は、魚沼市の今後のあり方を決定づける骨格であります。この中には、議論の余地なく即決してよい条例もありますが、政策上の重要な選択を含んでいる条例も多くあります。

 したがって、214件の専決処分は、それぞれ独立の議案として審議すべきが当然であります。一本の議案として一回の採決で決定するなどというやり方は非常識であると言わざるをえないのであります。

 私は、ここに提案されている214件の条例の専決処分のうち、200件あまり、率にして95%くらいに賛成であります。ごく一部に反対であります。その私は一回だけの採決において、どういう態度をとればよいというのでありますか。こういう、道理にも常識にも合わないやり方で提案を行った、職務執行者をはじめとする行政当局の責任は極めて重大であります。それに加えて、こういう非常識な議案提出をそのまま無批判に受け入れて議事日程を作成した議長ならびに議会運営委員会も極めて重い責任を負わなければなりません。

あなた方は、魚沼市発足の記念すべき初議会において、市の歴史に決して消えることのない汚点を残したのであります。

 私がこのように批判的な意見を申し上げると、いくつかの反論が当然予想されます。214件の議案に分けて質疑討論採決などすれば途方もなく時間がかかる、という反論、そして、このような一括の専決処分承認案件の提出のしかたは、すでにいくつかの合併自治体において先例がある、という反論であります。

 時間がかかるという点について申し上げます。新市の土台を固め、骨格を形作るしごとでありますから、少々の時間がかかるのは当然であります。大きな仕事を成し遂げるにあたって、そのことに多少の時間がかかることが耐えられないような人々は、そもそもこの議会の議席に座る資格に欠けると言わざるをえないと思うものであります。

 合併市の先例があるという議論について。

悪い先例にならうとすれば、それは悪いことであります。他の先例をよく見て、良い例はそれにならい、悪い例は決してまねをしない、これが真に自主性ある態度であります。わが魚沼市の行政当局ならびに議会首脳部が、自主性のある態度で今後の市政運営にあたってくださることを、心から期待するものであります。

 214件の条例の専決処分を、一本の議案として提出するのどという、私に言わせれば暴挙を、市長職務執行者が行ったことは、本質的に言えば、議会軽視であります。長の行う専決処分こそ意味のある行為であって、議会がこれをどう判断するかは取るに足らない問題である、こういう考えが根底にあるのであります。たしかに、首長の専決処分を議会が事後において否決したとしても、専決された条例はその効力を失うことはない、このことは私も承知しております。しかし、だからといって事後における議会の審議が意味がないとか、重要性がうすいなどということにはなりません。専決された条例は当面変更されないとしても、議会の議論のなかで、将来改正すべき問題点が明らかになることもあるでありましょう。あるいは首長の判断にたいして、議会として独自の判断を示すことによって、その後の市政運営に影響力を発揮することができるかもしれません。議会審議はいずれにせよ極めて重要であります。その議会を軽視することは、とりもなおさず、その背後にいる住民を軽視することであります。私は、いかなる場合でも、主人公である住民を軽視する動きには対決してゆく決意であります。

 さて、専決処分された条例のうち、ほかの議員の討論との重複をさけながら、いくつかのの条例について反対の討論をいたします。

 条例169号、魚沼市雪対策条例であります。雪対策は市の重要施策でなければなりません。日本一の豪雪地の魚沼市が、日本中のどこにも負けない、日本一の雪対策で知られるような町になってほしい、これは多くの住民の願いでもあると思います。その意味で、雪対策の条例が制定されることには賛成でありますが、中味は極めて不十分であり、賛成できません。とくに第4条において、「市民は、自らの雪は自らの責任と負担において処理するという考えに立って」とのべているところは全く賛成できません。問題のとらえ方に根本的な誤りがあるからであります。

 豪雪地と呼ばれる地域が、日本全体の一部分であるため、豪雪対策を国に要望しても、なかなかわかってもらえない、という悩みは雪国に住む者の共通の実感であります。そうしたなかで、わが日本共産党を含む多くの関係者の努力によって、「豪雪はそれ自体災害である」という考えに当時の国土庁が理解を示し、冬期保安要員制度が生まれたことはよく知られているところであります。

 豪雪は、大地震や台風や集中豪雨と同じように災害であります。自らの責任と自らの費用で処理しろという立場でなく、苦難にさらされている住民を国と自治体が全力で守る、こういう立場で魚沼市も取り組んでいくべきではないか、そうなってはじめて、一人暮らしの高齢者であっても、安心してこの雪国に住み続けられるのであります。1日も早くこの条例は抜本的に改正する必要があるという立場で反対いたします。

 次に、国民健康保険税条例、国民健康保険条例、介護保険条例その他、住民の負担にかかわるいくつかの条例が出ておりますが、旧町村によっては負担が増えることになるものがあります。私は、こと住民サービスに関しては、合併によって低下するところがあってはならない、たとえ良くならないとしても、悪くなると言うことだけは絶対にしない、これが最低守るべき原則であると信じます。その点で問題のある条例が提出されておりますので、反対いたします。国民健康保険については、旧小出町においては、応益割45%にたいして応能割55%と、低所得者にいくらか配慮した保険料配分を行っていたわけでありますが、これが合併によって5050にされてしまいました。このことも、合併前より悪くなるところがあってはならないという尺度から見れば落第であります。反対いたします。

 まだ他にものべたいことがあるのでありますが、このくらいで終りといたします。