2007年 9月議会 一般質問

           2007.9.27

 私は4つの問題について一般質問を行います。

 第1点は、国政の動向と今後の地方政治であります。去る7月の参議院選挙において、国民は、安倍政権にたいして、極めてきびしい審判をくだし、政権与党たる自民・公明両党は、予想をこえる歴史的大敗を喫しました。参議院における与党議席は、過半数122に遠く及ばない105議席となり、野党が主導権を握ることになりました。3年後の参議院選挙において、自公両党が、かりに今回の当選者より20人以上増やし、5割増を達成したとしても、まだ過半数には届かず、従って、参議院における与党少数の状況は、今後最低6年間は続くと見なければなりません。

 こういうことになった原因については、いろいろなことが言われております。いわゆる3点セット、すなわち、「消えた年金」、事務所費問題、そして「産む機械」などの失言、これらが参院選大敗の原因であると自民党などは総括しているようで、安倍首相自身に直接の責任はないとして続投を支持したわけでありますが、この判断が誤っていたことを証明したのが、つい先日の、およそ時と場所をわきまえない、非常識でぶざまな安倍総理の辞任騒ぎでありました。

 安倍政権が立ち行かなくなったのは、3点セットなどに主たる原因があるのではなく、国民は、もっと深いところで安倍政権の基本政策にノーの審判をくだしたと見るべきであります。参院選の結果でとりわけ目立ったことは、自民党が一人区で623敗と大負けしたことであります。マスコミでも「地方の反乱」と大きく報道されました。これは無視できない地殻変動であると見なければなりません。もしも自民党・公明党がこのことを見すごして、根本的な反省を怠るならば、政権党であり続けることは近い将来不可能になるでありましょう。

 市長は、こんどの選挙結果と「民意」の表れを、どのように受けとめていますか。見解をおたずねします。

 さて、福田政権が発足しました。総理総裁となった福田氏が、開口一番述べるべき言葉は、一年前、およそその器でない人物を、選挙の顔としては役立ちそうだというだけの理由で総理総裁に選び、参議院選挙での国民の審判をも無視して続投させ、あげくのはてに最も大切な場面で職責を放り投げて国政を混乱させる結果を招いた自民党の重大な責任について、党の代表者として国民に対し謝罪することでなければならなかったはずであります。しかし、福田康夫氏の口からその言葉は聞かれませんでした。

 安倍辞任表明後の総裁選の様子を見ていますと、自民党が党として反省している様子は見られません。政策の発表も、それについての論議も行われないうちに、全部で9つある派閥のうちの8つまでが早々と福田支持を打ち出して大勢を決めてしまうなど、ただ勝ち馬にさえ乗ればよいという自民党の浅はかさ、いいかげんさは、一年前と少しも変わっていないし、そういう付和雷同の雰囲気のなかで総裁に選ばれた福田氏が、これまでの党のあり方を反省する気持ちにならないのは、当然と言えば当然であります。

 自民党内の動きはともかくとして、全体としての政治の流れを見た場合、三位一体改革などの地方切捨て路線を、今までどおりに今後も実行するということはいずれにしても不可能になり、好むと好まざるとにかかわらず路線の手直しは避けられない状況であります。ある意味では、地方自治体にとって、これまでとは違った風が吹き始める予感もするのでありますが、市長の見解はいかがですか。

 さて、このような状況をふまえ、住民を代表する立場の自治体の長として、今後、国に対して、政府に対して、どのような姿勢で、どのようなことを求めてゆく考えであるか、基本的な立場を表明していただきたいのであります。

 次に教育問題でお尋ねします。安倍内閣は教育問題を政策の目玉にすえ、明治以来の古い教育の復活をめざす一連の施策を実行しました。その最大のものが教育基本法の改定であり、学校教育法など教育三法の「改正」であります。国民の審判を受ける前の安倍内閣が、将来の世代の育成と、日本民族の将来にもかかわる重大な案件を、やらせ質問や強行採決など、姑息な手段を動員して押し通したことは、日本の歴史に消しがたい汚点を残したと思います。

 安倍政権はもろくも崩れ去りましたが、その政権が暴挙によって実行した結果は、そのまま残さました。日本の教育はこれからどうなるのか、次の世代の育成は大丈夫なのか、日本の教育はこれからいったいどこに向かうのか、所見を伺いたいと思います。

 次に、多くの批判の声を押し切って今年43年ぶりに文部科学省が実施した全国学力テストであります。1960年代を最後に半世紀近くもの長期にわたって全国テストが見送られてきたのはなぜか。序列化や競争過熱など、あまりにも弊害が多かったからであります。それをまたこの時点で実施にうつしたということは、小泉・安倍政権が、市場原理万能主義の立場に立って、学校同士、市町村教育委員会同士を点数で競争させようという意図があるからにほかなりません。すでに今回も、報道されているように、広島県のある町の教育委員会が問題集を作って事前対策をしていたことが発覚したり、「学力調査予想問題集」が全国各地で飛ぶように売れたりという現象が現れております。また、これは全国学力調査ではなく、東京都が実施したいっせい学力テストのことでありますが、23区のなかで点数が最下位だった足立区では、その対策として、学校ごとに成績を公表し、さらに区独自の学力テストも実施し、点数の低い学校には学校予算を削るなどという、非常識極まるやり方を行っています。足立区では学校選択性が行われていることと結びついて、その弊害はいっそう深刻なものとなっているのであります。

 改めて申すまでもなく、学力は人間個人が持っている諸能力のほんの一部にすぎません。そしてまた、テストの点数というものは、人間能力の一部分である学力の、そのまた一部分を表しているにすぎません。紙の上で測定できるのは、学力の一部分にすぎないということは、教育学の常識であります。

テストの点数とはそのようなものでしかないにもかかわらず、いったん点数が公表され、地域ごと、学校ごと、個人ごとなどで比較されるようになると、それが、人間そのもの、学校そのもの、地域そのものの序列を表すかのごとく扱われると言う、恐ろしい結果を招くことがあるのであります。

今回の学力テストの結果は、国が公表するのは都道府県ごとの結果だけで、市町村ごと学校ごとの結果は、それぞれ通知されるけれども、どのように扱うかは、それぞれの教育委員会や学校に判断が任されると聞いております。魚沼市教育委員会はどうしますか。結果の利用方法や結果の公表はどうしますか。方針をおたずねいたします。 

 小出病院問題にうつります。魚沼基幹病院の基本構想は、今年3月末までに策定が完了し、平成19年度は基本設計にはいるはずでありました。しかし、基幹病院ワーキングチームが平成18年度末までにまとめた構想は、これまで数年間にわたっていろいろなところで検討されてきた、基幹病院の医療機能を再確認しただけのもので、病院の規模も内容も、さらには建設場所さえも明らかでないという、およそ基本構想とは似ても似つかぬものでありました。その後今年度にはいってからも、県当局と新潟大学とのあいだで、協定した医師供給の問題で数回の話し合いが行われた程度で、病院建設に向けた具体的な動きは途絶えていると言ってもよい状態であります。どのような事情で、またはどのような問題点があって状況が進展していないのか、市長の把握しているところを報告していただきたいと思います。

 基幹病院の建設はもっとも順調に進んだ場合でも最低56年を要すると言われています。いまのような状況では、正直のところ、何年先になるか分かりません。10年以内に実現するかどうかさえさだかではありません。建設のスケジュールが予定通り進まないということになれば、地元の私たちは、これまでと違った対応を考えなければならないのではないでしょうか。すなわち、小出病院の将来あるべき姿を検討するのは、基幹病院が建設されることを前提としての話であって、基幹病院が遅れるのであるならば、とりあえずは県立小出病院の老朽化した東病棟の改築を優先的に県に要望すべきではないか、ということであります。改築された東病棟は、たとえそのあとで基幹病院が建設されて小出病院の役割に変化が生じた場合でも、有効に活用できる施設として機能することはまちがいありません。県の出方待ちでいたずらに時を過ごすことなく、ただちに東病棟の改築を求める行動を起こすことを提言します。市長の考えはいかがですか。

 最後に、住民に奉仕する行政をめざす立場から、いくつか質問します。

 市の職員が、市民のために働いているのだという自覚を常に持ち、住民本位の精神が市の行政全体にゆきわたることは重要な課題であり、市長もその立場で市政の執行にあたっていると思いますが、どういう点に特に力をいれておられるかを、まずお伺いしたい。

 次の問題ですが、職員が住民を大切にして仕事をするようになるために、その前提条件となるのは、職員が職場で大切にされることであると私は信じます。その立場からお聞きするのでありますが、魚沼市の人事管理において、法令違反の勤務実態が放置されているというようなことはないのか、サービス残業などの実態はどのようであるか、現状を報告いただきたいと思います。

 また、平成18年度における職員の年次休暇取得率はどれくらいですか。また、育児休業に該当する職員のうち、実際に育児休業をとった職員は、男女それぞれ何人中何人であるか、実情を明らかにしていただきたいと思います。