2010年12月議会での一般質問

                             2010.12.8

 
 16番、日本共産党の住安孝夫でございます。一般質問を行います。

学校統合について

 まず、学校統合の問題についておたずねします。

 つい先日、1128日付けの朝日新聞に、「小さい学校 集まって授業」という見出しで、宮崎県五ケ瀬町の授業改革が紹介されておりました。この町には、中学校が2校、小学校が4校あるのですが、いずれも1学年1学級の小規模校で、全部の学校を合わせても、1学年40人程度にしかならないという町です。このような場合、多くのところでは、学校の統廃合が検討されるわけですが、この五ケ瀬町では、小規模校でも統廃合をせず、そもそも少人数授業になっている利点を生かしつつ、年間10回、バスで子どもを一箇所に集めて多人数授業を経験させるという、常識を覆す試みが二年前から行われているということであります。新聞記事によれば、現在6つの学校の教員定数は合計79人。小中1校ずつにまとめれば34人になり、人件費などは節約になるが、別の角度から見ると、子どもの数に比べて教員が多いという小規模校の強みが消えて、細かな指導が出来にくくなる。そこで3台のスクールバスで集まる方式を選んだ、ということであります。記事によると、この方式は、県の枠をこえて他県の自治体にまで広がりを見せはじめているとのことであります。学校の配置、学校のあり方については、とかく行政改革の観点からのみ考えようとする風潮が強いなかで、この試みは、子ども中心の考えに立ったものであり、私は、わが魚沼市においても、大いに検討してみる価値のあるやり方ではないかと思うのでありますが、ご所見を伺います。

 さて魚沼市でありますが、文科省および県教委の定めた学級編成基準に従えば、入広瀬小学校において、今から4年後の平成26年度から、学級編成が複式となる学年が出てくるとのことであります。以前私がこの議会の席上で申し上げたとおり、複式学級になったからといって、子どもたちの教育上特別に困ったことが出現するわけではありません。ところが、魚沼市教育委員会は、さっそく入広瀬で関係者を集めて、複式学級になるが、学校統合をどうするか、という形で問題提起をしているのであります。私は、教育委員会がこのような対応をすることは、正しくないと考えます。複式の学級編成になる学年がでる見込だからといって、そのことが、一つの独立した学校としてやって行けるかどうかにかかわる重大問題だというような認識は、教育的にも間違いだと思います。もしそのような間違った認識はしていない、というのであれば、複式の問題をタネにして、学校の統廃合を進めようという、極めて政治的な動機にもとづく行動であると受け取らざるを得ません。

 複式学級編成になることがそれほど望ましくない事態だと考えるのであれば、特別に教員を配当して、複式を避ける努力をするとか、先ほど私が紹介した新聞記事のように、学校のワクを超えた交流活動を組織して、小規模の不利な点を補う努力をするとか、そういう方向でがんばることが、教育行政当局のつとめではありませんか。

 原則的に言えば、子どもの数がいかに少なくなろうと、そこに教育を必要とする子どもがいる限り、まともな教育を保障する、これが国と地方自治体の責任であります。そして、それが「義務教育」ということばの真の意味であります。学校統合は、地域住民から統合の要望があってはじめて考えるべきことであります。

役場と学校は、住民がその地域に住み続けるうえでの支えであります。子どもの数が減ったからという理由で学校統合を進めることは、地域の崩壊、集落の消滅に拍車をかけることになります。住民が自分のふるさとの地にいつまでも安心して住み続けられるようにすることが、地方自治体にとって最大の務めである以上、児童生徒減を理由とする統合は、今後原則として行わない、ということにすべきであると思いますが、いかがですか。市の学区再編計画にこだわることはありません。児童生徒の減少には打つ手はいくらでもあります。お考えを聞かせてください。

公共交通について

 次に、今年101日から実施されている新しい公共交通について質問します。デマンド方式の乗合タクシーの導入など、住民のニーズに弾力的に対応しようとする施策は、利用者である市民から好意的に受けとめられていると感じます。現在の取り組みは、当面、社会実験として実施されているとのことでありますが、市内公共交通のあり方は、魚沼市がひとつの自治体として、市の一体性を確立し、住民の日常生活の利便性を確保するうえで、極めて重要な役割をになうものでありますから、利用者の感想や要望によく耳を傾け、必要と思われる修正や改善は、ためらうことなく行っていただくことを特に要望しておきたいと思います。

 そのうえで二つおたずねします。まず、新公共交通体系実施後の財政支出はどれくらいと見込んでおりますか。9月までの以前の交通体系との比較でお示しいただきたいと思います。

 次に、このたびの新体系移行で、一部地域の福祉バスと、診療所バスが廃止され、バス・乗合タクシーの体系に統合されました。これによって、無料の公共交通機関が無くなってしまったわけであります。この問題は、先の9月議会において浅井議員がすでに指摘した問題でありますが、お年寄りが温泉通いのためにひんぱんに利用するということが、事実上できなくなります。温泉の利用者数の減少にもつながるわけで、大きな問題だと思います。無料の福祉バスの廃止は、明らかに福祉施策の後退でありますから、これを補う代替措置が必要であります。とりあえず考えられることは、高齢者、障害者に対する無料パスまたは無料券の支給などがあると思いますが、検討する意思があるかどうか、おたずねいたします。


小出病院問題

 次は病院問題であります。担当課長の報告によりますと、新小出病院については、整備基本計画を今年度末までの策定するため、整備基本計画策定委員会の決定と、計画作成業務を委託する業者の選定と契約をすでに行ったとのことであります。

 将来の小出病院が、具体的にどのような医療機関として市民の役に立っていくのか、魚沼市内においては中心的な病院となる新小出病院が、市民の日常の医療のニーズに、どの程度応えてくれる病院になるのか、市内に住む住民にとっては、非常に大きな関心事であります。しかも、これまでの県立の小出病院とは違って、魚沼市立の病院でありますから、今後県の財政援助がどれくらい引き出せるかにもよりますが、設立費用と運営費用の、少なくとも、かなりの部分を魚沼市民が担わなければならないことを考えると、新小出病院の具体像を作り上げるにあたっては、専門家や医療関係者の意見とともに、最大限に市民の意見や要望を取り入れながら基本計画の策定を進めなければなりません。

 しかし、当局が示した、計画策定までのスケジュールを見ると、パブリックコメントと市民説明会が平成232月に予定されているだけで、これ以外には一般市民の意見を聞く機会は計画されておりません。3月に基本計画策定を完了させる、その直前の2月になって、事実上完成した基本計画を、市民説明会に示して市民の意見を聞いたことにする、こんなやり方が本当に市民の声を大切にすることになるのでしょうか。市民のために作る市民の病院は、もっと市民と相談しながらつくるようにしてください。基本計画策定のスケジュールは、その点でどうしても見直していただきたい、いかがですか。


地域主権改革について

 最後に、民主党政権が進めている地域主権改革について、ふたたび質問します。

 6月議会において私は、地域主権改革が地方の住民にとってプラスになると思うかマイナスになると思うか、とお聞きしました。市長は、部分的に良い点もあるし、また問題点もあるが、全体像については現段階では評価の決め手に欠けている、と答弁されました。

その後の経過のなかで、地域主権改革なるものの実体がいかなるものか、次第に明らかになってきたと思います。ごくつきつめて言えば、小泉政権が推進した地方分権、その具体化としての三位一体改革、これは結局地方経済をダメにし、地方をさびれさせたのでありますが、そのことに気付いていながら、自民党と公明党は、みずからの古傷が暴かれるのを恐れて、小泉政治を正面から批判することができないでいます。そしていま民主党は、小泉時代の「地方分権」に輪をかけた「地域主権」にのめりこもうとしているのであります。これが実行に移されれば、地方自治体は、三位一体改革の時よりもっとひどい目に遭うでしょう。

 さてそこで、各論に入ります。「ひもつき補助金」の廃止と一括交付金化の問題であります。一般論として、もらうものにひもがついているほうがいいか、ひもがついていないほうがいいか、と聞かれれば、10人が10人とも、ひもがついていないほうがいい、と言うに決まっています。では、一括交付金化は、日本の行財政にとって良いことなのでしょうか。私は良いことばかりではないと思うのでありますが、市長の見解はどうでしょうか。

次にお聞きしたいのは、地方分権も地域主権もどちらにも共通する考え方なのですが、大幅に地方に権限を移し、国の関与を減らして「小さな政府」をめざす、税源もなるべく地方へ移して、地方交付税は縮減、廃止をめざす、こういう方向性があるのですが、この方向性をどう思いますか。時代の流れであるとして容認されますか、それとも、この方向は許容できない、くい止めなければならない、とお考えですか、見解を求めます。