私が宗男だったらこう言いたい

 

 俺は悪いことはしていない。でも強い人にはけっこうゴマをする方だったから、あまり偉そうなことは言えないけど、つい最近まで俺のすぐそばにいた人たち、与党の政治家たちや外務省の高級官僚の卑怯さには、ほんとにはらわたが煮えくり返る。俺が百万、五百万、一千万と金をくれてやると、ホクホク喜んでシッポを振ったくせに、今度のことで世間の風当たりが強くなってきたとたん、手のひらをかえすように冷たくなって、俺の顔も見ないようにしている。「ボクは宗男さんとは友達じゃありません」というようなツラをしているのを見ると、足で蹴飛ばしてやりたくなってくる。俺からカネをもらったのは「ムネムネ会」の連中ばかりじゃない。過去3年間で自民、公明あわせて58人もいる。

 外務省の役人どもの変わり身の早さにも恐れ入った。真紀子が外務大臣のときには俺によくなついて、なんでも言うことをきいていたくせに、こっちが落ち目になったと見るや、急に態度が豹変して、何年も前の俺の悪事をばらす資料を公表したりする。人間てこんなに冷酷になれるもんかと、背筋が寒くなってくる。無邪気に人間を信じた俺がバカだったんだ。

 今度のことでは俺ひとりを悪者にして、自分たちは生き延びようとしているのがあんまりしゃくにさわるから、いっそのこと日ごろのやつらの悪事をあらいざらい全部マスコミにばらしてやろうかと思ったりするんだけど、それをやると完全に政治生命を絶たれて、カムバックの道がなくなってしまうから、やつらの弱みはこのまま隠しておいて、いざというときのおどしにでも使ったほうが有利だろうな。

 それにしても、政治の世界は「一寸先は闇」と言われるけど、ほんとだな。俺と事務次官のヒゲの野上が組んで真紀子と刺し違えたときは、「ヤッター」と思った。これで憎い真紀子の首はとった、こっちの傷はかすり傷、「この勝負いただき」と思ったんだけどなあ。ガラリと様子が変わってしまったのは、2月13日の衆議院の予算委員会に共産党の佐々木憲昭という男に「ムネオハウス」の話を持ち出されてからだ。そして一週間後の2月20日の参考人質問。真紀子と俺が呼ばれたんだけど、このとき佐々木憲昭が外務省の秘密文書を出してきて、俺が入札に介入したのが暴かれたのが決定打だったな。共産党さえいなければこんなことにはならなかったのに。チクショウ。・・・(男の涙)・・・     

                             (3月15日記)